森永卓郎著 ザイム真理教批評

なぜ読もうと思ったか

最近XのTLを見ていて、ハンキンやらザイム真理教やら聞き慣れない単語が出てきたので財務省が諸悪の根源であると論じている森永卓郎氏の著作を読むことにした。

ザイム真理教の誕生

森永卓郎氏は東京大学理科二類から進学振り分けで経済学部に進学し、卒業後JTに就職した経歴である。JTで財務省の言いなりになった経験が記されている。当時は経済学部と法学部の権威の差が著しく、エリート官僚になるには法学部卒が必須であり、氏はここでかなりのコンプレックスを抱いたことが伺えた。2023年度の入試では文科三類の方が最低点が低くなるとは思えなかっただろう。また、小生の年代ではまるで知らなかったノーパンしゃぶしゃぶという単語が出てきて、この人は頭がおかしいのだろうかと思ったが、調べたらWikipediaにも出てきたし、実際そういった形態の業種があったことに衝撃を覚えた。接待でも使われていたそうである。みんなスケベですね。現代のサラリーマンの感覚だと取引先の方と飲みに行くのもかなり気を使うのに、ましてや取引先にハラスメントでもしようものなら社会的に終わってしまう。時代は変わったものであると感じた。

金融理論

財務省はいわゆる財務均衡主義を訴えているが、氏はそれを誤りであると根底から否定している。経済学部卒でなく法学部卒で経済学に明るくない官僚が運営しているからとある。現状で通過差益がある上、日本国が所有している資産があるのでこちらを現金化すれば問題ないという理論である。

疑問点

氏の理論であると国債の利率が上がった際の償還が難しくなる点は即座に現金化できない資産が多分に含まれていることに疑問を感じた。そもそも民間の資産であるため徳政令でも発令しないと返済ができない。またインフレが進んだら増税すれば良いとあるが、現状の民主主義国家である日本でそのことを主張した政党はおそらく選挙では選ばれないなど多数の疑問点が存在すると感じた。米価のコントロールすらできないのでかなりの困難が伴うし、ましてや増税を主張した政党が選挙には選ばれない。理想的な国民が存在すれば可能かもしれないが。なぜこんな良うわからん理論が持て囃されたのか甚だ疑問である。生活が苦しい人が理論に乗っかるのは気持ちはわかるが、自分の利益のためにこんな無責任なことを発信するのはどうかと思う。

結論

JT時代に東大卒なのに当時の大蔵官僚に顎で使われて嫉妬に狂った方の理論に過ぎない。現実には打ち出の小槌などないし、資産を分散して最悪の事態に備えようと考えさせてくれる意味では良い本であった。

タイトルとURLをコピーしました